ヘッドホンアンプ HP-AMP-1 製作記
  
NPO法人ラジオ少年  原  恒 夫



新発売 完全キット化した HP-AMP-1K 頒布価格 8,925円(本体8,500円 税425円)

 
これまでプリント基板上のパーツは、組み立て済みでしたが、完全キット化し、低価格を実現しました。


1 はじめに 
  ラジオ少年に以前からヘッドホンアンプキットの販売を要望がきておりましたが、なかなか準備が整わずにおりました。しかし、最近出かけた中国で見つけた半完成キットを1台サンプルに求めてきました。すでにプリント基板には、パーツが半田付けされており、電源回路とボリューム、入力端子などを付ければ完成というものでした。
 早速プリント基板に周辺のパーツなどを取り付け聞いてみますと、これがなかなか良い音ではありませんか。回路は6F2/6U8 2本と6Z4という6X4とピン違いの整流管を使っています。とりあえず金属加工工場に試作用のシャーシーを作ってもらい、竹集成材のサイドパネルを付けました。電源トランスは、トロイダルコアに巻いてあり、幸いにも110Vの複巻き線となっており、100V入力でも使えるようになっています。ヘッドホンアンプに普通のコアタイプのトランスでは、誘導ハムに悩まされるでしょう。しかしトロイダルコアのトランスは、高価ですが、磁気漏れが少なく魅力的です。
 出力は、OTLで300Ωとなっています。(低いインピーダンスヘッドホンも使用可)

2 製作
 製作と言っても、ボリュウームやRCA入力ピン、電源スイッチ、ステレオジャックの取り付け程度の簡単作業でおわりました。そして、プリント板の所定の端子に結線するだけです。アルミのシャーシーは、手狭で配線しづらいので結線してしまい最後にシャーシーに取り付けました。トロイダルコアの電源トランスは、固定用の金具がついていたのですが、背丈を低くするため取り外し、直接シャーシーに取り付けました。トランスの端子の引出は、リード線タイプですが、色分けに注意しながら、基板の端子に取り付けます。入力は巻き線は、220Vと110Vの地域でつかえるように複巻き線になっていますから、日本では100Vなので二つの巻き線を並列にします。(黒と黒をつなぎ入力端子の0Vにします。赤と赤をつなぎ入力の100Vにします。)
 黄色と青の縞の線は、トランスの中に入っているシールド板からの線ですから、基板のアースのどこでも良いのでつなぎます。
 迷ったのは、ヘッドホンジャックの接続です。たぶん3Pプラグジャックのプラグの接続は、決まったルールがあるのでしょうが、分からないためヘッドホンをかけて、アナログテスターの抵抗計で電圧をかけるようにして、かりかり音の出てくるのをたしかめて右チャンネル、左チャンネルを確認しました。(確認しましたら、3Pプラグの先っぽが左チャンネル、真ん中が右チャンネル、そして、手前がグランドとなっていました。

   
 ジャックとプラグの配線 白は左CH、赤は右CH
一番右がグランドでした
 外付け部品は、シャーシーに取り付け前に配線
します。






3 試聴
 出力は、ハインピーダンス設計ですが、低インピーダンスのヘッドホンも使用可能とのことでですが、理想の300Ωヘッドホンで試聴することにしました。
 8Ωとかの低いインピーダンスでも使用可能です。

 
     モニターに使ったHD650


 さて、半完成キットを完成させ、真空管を差し、早速各部の電圧を調べますと入力を本来110Vのものを100Vで使うので、6.3Vのヒーターが6V、B+も少々低いようですが、実用上は問題がないでしょう。ハム音は、ボリュームの位置に係わらず、ないので安心しました。

 早速、CDプレーヤーをつないで音楽を聴いてみますと、さすがに低音が良く出ています。これなら周りの人に「あまり」迷惑をかけないで音楽を楽しめます。「あまり」というのは、やはりヘッドホンからドンシャリと音が漏れてきますから、注意が必要です。最初ヘッドホンに3mもコードが付いているので、「長すぎる!」と思っていましたが、ヘッドホンをかけながら半径3mは、自由?に歩き回って仕事が出来ることがわかりました。大型TVでのDVD鑑賞にも長いコードは役にたつことでしょう。

 ヘッドホンは、ハム音がスピーカーで聞く何倍も、いえ何十倍も気になるものです。その点、このキットは高価ですが、トロイダルコアの電源トランス使用とOTL(出力トランスレス)で誘導ハム対策をしていいるのは良いと思いました。

 本キットの出力は、ハイインピーダンスとなっておりますが、試しに8Ωのヘッドホンを借用して試聴してみました。インピーダンスが設計値と異なると、周波数特性に影響があるとのことで心配しましたが、耳で聞いた限りでは、300Ωのものと遜色なく、周波数特性の乱れは感じられませでした。